360°カメラソリューション導入事例
360°全方位カメラによる映像セキュリティソリューション
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- システム
- 録画
防犯カメラを増設し、公共施設のセキュリティを強化
導入の背景
当社の防犯カメラシステムをご導入いただいているお客様から、今後の大型イベント開催に備え、セキュリティ強化の一環として某公共施設での防犯カメラ増設のご相談をいただきました。当初のお客様のご要望は、「施設内の防犯カメラの設置数を増やし、死角を無くしたい」でした。
導入前の課題
既設のシステムは、1拠点あたり20台前後のカメラが設置された拠点が関連施設含め複数存在し、各拠点の警備室/中央監視ルーム/設備事務所、及び本社オフィスにてそれらの映像監視を行う構成となっています。すべて一度に設置したわけではなく、数年かけて更新・設置を行っているため、機器も統一されていません。
また、施設自体の公共性から工事・調整上の制約も多く、加えてケーブル敷設や機器設置等は限られた時間内で実施する必要があります。
大型の施設であることから、すでにそれなりの数のカメラが設置されています。確かに、設置カメラを増やせばそれだけ死角がなくなりますが、併せて配線作業費・録画装置の増強費用が発生してしまいます。
またネットワーク帯域や録画装置の処理能力についても考慮する必要があり、予算を大幅に超えてしまうことが予測できました。
そこで、少ないカメラ台数で広範囲の監視が可能な360°カメラ+当社プラグインソフトウェアを用いた防犯カメラシステムを、セキュリティ対策としてご提案させていただきました。(360°カメラ:当社のラインナップにはないため、他社製を採用)
導入のポイント
360°カメラの映像は、360°全方位の魚眼映像をそのまま記録するか、カメラ側で補正4分割画面を設定し記録する方法が一般的です。
録画時に、あらかじめ設定した4台の仮想カメラ画角の映像に置き換えて録画すると、その後の扱いに汎用性が確保されるというメリットがあります。一方、360°全方位のオリジナル画像で録画しておけば、VMS(ビューアマネジメントソフトウェア)に加えて当社製プラグインソフトウェアを使用することで、録画映像に対しても自由な画角変更ができ、後日であっても「見たい箇所」を見ることができます。今回はお客様の「死角をなくしたい。」とのご要望によりフィットする後者の運用をご提案しました。
導入後の効果
当社では録画装置側のVMS(ビューアマネジメントソフトウェア)に当社製プラグインソフトウェアを追加することで、ライブ映像はもとより、録画データの再生時にも仮想PTZ(パン/チルト/ズーム)操作で、360°データ全体を確認することが可能となります。
今回の導入事例では、ある程度の空間を1台でカバーすることのできる360°カメラを複数台効果的に設置することにより、少ないカメラ台数で広範囲の死角のない映像監視を実現しました。
また、総カメラ台数を減らすことで、機器費のみならず配線作業他工事費も減らすことができ、併せて録画装置側の増強費用も抑えることができました。更に、シンプルなシステム構成としたことで、年間のメンテナンス費用や万一の際に備えての予備機などの確保台数といった運用・保守にかかわる費用も低減させることができ、お客様のトータルコスト削減にも寄与することができました。
360°全方位カメラシステムの特徴および利点
1台のカメラで360°全方位を撮影でき、当社製プラグインソフトウェアを使用することにより、用途に合わせた映像を表示することができます。
プラグインソフトウェアの補正機能を用いて好きな画角で4分割画面、単画面にてPTZ(パン/チルト/ズーム)制御をすることが可能で、4台の固定カメラでの監視のように、見たい任意の場所を切り出して複数個所をまとめて監視する場合にも向いています。
超広角の監視画角となる魚眼映像を用いているため、広範囲での人・物の流れや動きを監視するのにも向いています。
1台で広範囲の監視ができ、従来の固定カメラ複数台の監視範囲がカバーできるため、カメラ台数およびシステム構成機器の台数を抑え、機器購入費や工事費を削減でき、これにより施工時間、メンテナンス時間及び工事における人件費削減が可能となります。
360°カメラはPTZの機構部を持たないため機構が単純で故障が少ない上、配線も単純なもので済む構造となっています。従って、万一故障した場合でもメンテナンスが簡単というメリットもあります。
当社製プラグインソフトの導入でインテリジェント化も容易にでき、過去のデータにさかのぼってPTZ・4分割画面表等の機能を使用することも可能です。
通常の監視ではある特定のポイントをズームアップし監視することは可能ですが、当然その他の場所については死角になり監視できない状態となります。
これに対しても360°全方位カメラシステムでは、常時録画にてオリジナルの360°魚眼映像を録画していることから、過去の映像にさかのぼって死角になっていた箇所の映像をPTZ・4分割画面表等の機能を利用し確認することができます。
360°カメラの場合は、原理上映像の外周部分の解像度が低くなってしまいますが、近年ではイメージセンサが高画素化してきていることにより、広範囲の監視業務にも十分に耐えうる実用的な映像を提供することができます。
イメージセンサの高画素化が日々進んでいる中、360°カメラの利用拡大がますます期待されています。
魚眼カメラで広大なエリアを360°全方位監視
360°カメラ+VMS (ビューアマネジメントソフトウェア)+当社製プラグインソフトウェアの導入により、録画データも魚眼+4分割双方で画面表示することが可能です。
録画映像に対しても自由に画角を選択し映像確認することが可能です。
魚眼カメラで広大なエリアを撮影、360度すべての方向を記録します。
魚眼カメラの任意の画角を切り出し、4画面表示を実現。
従来のカメラ4台分の画角を確保
システム動作の流れ
(機器構成:ライブ映像・録画映像共通)
主な構成機器: 360°カメラ
録画装置…録画サーバ+VMS(ビューアマネジメントソフトウェア)
映像表示装置…クライアントPC+当社製プラグインソフトウェア+モニタ等
- 360°カメラを仮想PTZカメラとして操作可能です。
- 1台の360°カメラにつき固定カメラ4台相当の映像を撮ることが可能です。
- 魚眼映像をそのままストレージに保存することにより、録画映像に対しても360°全方位自由に画角変更ができるようになります。
- 固定カメラ4台分相当の映像が撮れるだけではなく、過去のデータにさかのぼってPTZの機能を使用することが可能となります。
- 360°カメラで録画した映像を保存した場合、従来なら録画は魚眼映像または360°カメラ側の切出し映像しか見られませんが、今回は当社製プラグインソフトウェアを導入したため4分割画面等インテリジェンスな録画再生が可能となっています。