技術情報
表面探傷スコープについて
はじめに
光沢表面のキズ検査でお困りではありませんか?
表面探傷スコープは光沢表面の微小キズを画像処理なしに簡単に検出することができる装置です。
ここでは、表面探傷スコープの原理と、どのようにキズが見えるのかを説明します。
1. 特長
1.1. 表面探傷スコープができること
「表面探傷スコープ」は、光沢かつフラット面の微小キズを簡単に可視化できる装置です。
次のような皆さまにお勧めです。
- ① 光沢面の微小キズの目視検査を行っている企業の方
- ② 光沢面のキズ検査にコストが掛かっており困っている品質管理部門の方
1.2. 表面探傷スコープの機能
ガラス面などの光沢平面上の微小キズは認識が困難ですが、「表面探傷スコープ」で撮影すると、キズが着色され容易に認識が可能となります。
2. アプリケーション
2.1. 表面探傷スコープの対象用途
表面探傷スコープは、ガラス素材、パネル素材、光学部品、精密部品などのキズ検査に最適です。
- ■ ガラス素材の表面検査
- ■ パネル素材(FPD,シートなど)の表面検査
- ■ 光学部品(ガラスプレート,フィルタなど)の表面検査
- ■ 精密部品(金属系)の研磨面,鏡面の表面検査
サンプル品の事前評価を承っております。
- ・ 表面探傷スコープでどのような画像が取得できるかご興味がある方
- ・ 従来のキズ検査でお困りの方
このような方は弊社担当までお気軽にお問い合わせください。
3. サンプル画像
3.1. ガラス表面のキズ
3.2. アクリル板(樹脂)表面のキズ
3.3. アルミ板(圧延面)のキズ
3.4. アルミ板・アルマイト処理面(白)のキズ
3.5. アルミ板・アルマイト処理面(黒)のキズ
4. 表面探傷スコープの原理
4.1. 東芝特許技術「OneShotBRDF🄬」を採用
「表面探傷スコープ」は、東芝研究開発センターが開発した「OneShotBRDF」技術を採用し、検出困難な光沢平面のキズを色により可視化が可能です。
「OneShotBRDF®」の詳細はこちら
※外部サイトへ移動します(別ウィンドウで開きます)
4.2. 表面粗さと無欠陥部の色について
表面探傷スコープは、被検査面の表面粗さにより正反射光成分を色に変換するため、無欠陥部の色(背景色)が変化します。
表面がほぼ鏡面(表面を覗いたとき、顔が写り込む程度の表面粗さ)の場合は背景が青色になりますが、表面が粗くなりますと赤味が増してきます。
アルミ表面程度見本の撮影例を示しますので参考にしてください。
なお表面粗さがある程度大きく、全体が赤味を持つ場合でも、色分離による欠陥の可視化は難しいですが画像の明暗により欠陥の判別が可能です。
(このアルミ表面の程度見本は、泉メタル株式会社様のご厚意により提供されました。)