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FAQ

シーケンシャルシャッタ機能

はじめに

シーケンシャルシャッタは、複数の撮影条件下で撮影した被写体画像を取得する機能です。例えば露光時間・ゲイン・画像オフセットなどの値を、あらかじめ設定された順序で1フレーム毎に切り換えることができます。

※シーケンシャルシャッタは東芝テリーの特許です。(特許第4224504号)

使用するカメラ機能

以下で紹介する3つの例では、次のカメラ機能の各レジスタを使用します。

  • SequentialShutterControl
  • Scalable
  • Gain
  • ExposureControl
  • UserSetControl

※各機能の詳細は、カメラの取扱説明書をご確認ください。

【例1】 ROI位置、ゲイン、露光時間の異なる画像を取込み

シーケンシャルシャッタを用いて、1フレーム毎にウィンドウ位置、ゲイン、露光時間を変え、4フレームを繰り返し撮影・取り込む例を挙げます。

図1:シーケンシャルシャッタ設定例1
図1:シーケンシャルシャッタ設定例1

この例では、各フレームを撮影する際の設定条件を次のとおりとします。

レジスタ設定表1
フレーム ゲイン
(Gain)
露光時間
(ExposureControl)
ROI位置
(Scalable)
フレーム1 0dB 2ms (左下)
フレーム2 +6dB 2ms (上中央)
フレーム3 0dB 1ms (右中央)
フレーム4 +3dB 2ms (左上)

表1:レジスタ設定例

※ROI位置は、Scalable機能のWidth、Height、OffsetX、OffsetYの各レジスタに指定します。

各レジスタ設定は、カメラのメモリバンク(1~15)のいずれかに保存しておきます。メモリバンクは「UserSetControl」機能を使用します。
この例の場合、以下のように保存します。

  • フレーム1用設定データ=メモリバンク1
  • フレーム2用設定データ=メモリバンク9
  • フレーム3用設定データ=メモリバンク5
  • フレーム4用設定データ=メモリバンク15
図2:メモリバンク設定
図2:メモリバンク設定

設定後、トリガにより撮影することで、カメラ内で自動的に設定された条件に合わせて撮影し、映像出力されます。

図3:各フレーム出力例
図3:各フレーム出力例

【例2】ゲイン、露光時間を変えながら画像取込み

次に、シーケンシャルシャッタを用いて、取り込みの明るさを変えながら連続撮影を行い、撮影後に最適な明るさの撮影画像を抽出する例を挙げます。
ここでは3フレームの画像を撮影する際に、1フレーム毎にゲイン、露光時間を変えて取り込みます。

図4:シーケンシャルシャッタ設定例2
図4:シーケンシャルシャッタ設定例2

この例では、各フレームを撮影する際の設定条件は次のとおりとします。

レジスタ設定表2
フレーム ゲイン
(Gain)
露光時間
(ExposureControl)
フレーム1 +0.5dB 0.7ms
フレーム2 +3dB 0.7ms
フレーム3 +8dB 0.3ms

表2:レジスタ設定例

各レジスタ設定は、次のメモリバンクに保存します。

  • フレーム1用設定データ=メモリバンク1
  • フレーム2用設定データ=メモリバンク2
  • フレーム3用設定データ=メモリバンク3

設定後トリガを3回入力し、出力された3フレームの画像信号を確認します。
最適な明るさの画像は、2フレーム目でした。

図5:最適な明るさの画像取得
図5:最適な明るさの画像取得

【応用例】シーケンシャルシャッタとバルクトリガの複合機能

シーケンシャルシャッタと親和性の高い機能の一つに「バルクトリガ」モードがあります。
バルクトリガはトリガ機能の1つで、1回の外部トリガ信号入力で、連続して複数回の露光と映像出力を行います。

図6:バルクトリガを3回に設定した撮影例
図6:バルクトリガを3回に設定した撮影例

ここでは、異なる露光時間で2フレームの画像を撮影する例を示します。

図7:2フレーム分の画像撮影
図7:2フレーム分の画像撮影

各フレームを撮影する際の設定条件は次のとおりとします。

レジスタ設定表3
フレーム 露光時間
(ExposureControl)
フレーム1 20ms
フレーム2 2ms

表3:レジスタ設定例

各レジスタ設定は、次のメモリバンクに保存します。

  • フレーム1用設定データ=メモリバンク1
  • フレーム2用設定データ=メモリバンク2
  • フレーム3用設定データ=メモリバンク3

設定後トリガを1回入力するだけで、連続撮影された2フレームの映像が出力されます。

この例では、1フレーム目は露光時間を長くして撮影するため、暗い被写体が明るく撮影されます。2フレーム目は露光時間を短くして撮影するため、白飛びしがちな被写体の表面状態が鮮明に映ります。
この撮影方法は、基板上の部品外観検査やシルク文字の欠陥検査に有効です。

図8:2フレーム画像の取得
図8:2フレーム画像の取得
図9:タイミングチャート
図9:タイミングチャート

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